美容院の開業時に税理士と顧問契約するメリット・デメリット

美容院を開業するタイミングで税理士に帳簿の記帳や税務申告を依頼するかどうかをそもそも悩んでいる、または、何を税理士に依頼するのかイメージできていない、という美容師の方もいらっしゃると思います。

この記事では、美容院・美容師さんに限った理由だけではないですが、開業して、事業をする上で税理士に主として帳簿の記帳と税務申告について依頼することのメリットとデメリットについて説明します。

特に美容院を新たに開業しようとしていて、税理士に依頼をするか迷っている人にとって、いつから税理士に依頼をかけようかと考えている人には、そのタイミングを考える一助になると思います。

美容院を開業して税理士を利用するメリット

節税のアイディアを提供してもらえる

税理士に税務について依頼するわかりやすいメリットは節税ができることです。税理士は、当然、税金に関する専門家であり、多くの方の税務のお手伝いをしているので、節税に関するノウハウも自然と蓄積されています。

税金の負担は、事業を進めていく上で大変重いです。利益がでてもざっくりと3割程度は税金でもっていかれます。そのため、知っていれば使える節税策を利用することはビジネスを順調に進めていく上でのテクニックになります。

インターネット上での記事などを読んで、節税のアイディアとして書かれていることを自分自身で使ったつもりになっている場合、違法行為になっていることに気づかない可能性があります。税制度は毎年のように変わっているので、過去使えたものが、今は使えないということがあります。この場合、脱税となり、ペナルティがかかって大変なことになるので、脱税にならないように節税を適切に行うためにも、税理士を利用することは有効です。

個人事業として美容院を経営しているのであれば、税負担のことを考えて、法人成りして法人経営へと切り替えるタイミングについて適時に相談できるというメリットもあります。

美容師自身の時間の有効活用ができる

税理士に帳簿の記帳や税務申告を依頼しなかった場合、美容師である美容院オーナーが自らそれらの業務を行うことになります。

税理士に経理に関連する業務を依頼してしまえば、経理関連の業務の負荷を下げることができて、その時間を仕事に充てることもできれば、リフレッシュのための時間にあてることもできるようになります。

また、税務署からの問い合わせを税理士が受けてくれることになるというのもメリットです。

お金・経営に関する助言を期待できる

税理士は多数の経営者の実際の経営方法を見ることができて、その結果のもうけに対する善し悪しをみることができる立場にあります。

そのため、美容院を経営していく上で、経営上の疑問点があった場合に、他の事例で似たような事例を既に知っていて、解決策についてアイディアを持っていることが考えられます。

また、経理については専門家なので、何かを投資として買う場合にも、資金をどう調達するのがよいか、また資金繰りやもうけにどういう影響が起きるのかなどのシミュレーションを協力してもらえます。

借入・融資資料で必要なものを揃えやすくなる

銀行や信用金庫などの金融機関から融資を受けようと考えたときに、金融機関からは様々な財務資料を提出することが求められます。また、提出した後にも、金融機関からは資料の内容についての問い合わせを受けることになります。

この際、税理士は金融機関が普段から求める資料について把握していることから、速やかに提出ができる状態になるように協力します。また、金融機関に対する説明についても、同行してもらえる場合もあります。

経営者としては、融資を受けるために多くの書類を用意するのは手間なのですが、一緒に用意をしてくれる人が増えることで、より円滑に書類の用意がはかどるのはメリットです。

消費税申告等関連するものも合わせてお願いできる

経営が順調に進んでいて、売上が上がってくると、消費税の申告が必要になります。所得税・法人税だけではなく、消費税も税理士に依頼することができます。

また、美容院の場合は設備投資が必要となるので、固定資産を適切に把握し続けて、台帳を行政に提出する必要があります。固定資産税についても税理士は通常手助けしてくれます。

その他、事業を続けていく上で、税務に関連しては幅広い提出物が存在しますが、税理士がいれば、ひとまず税理士にお願いすることができるというのと、出し忘れがないように管理してもらえるというのもメリットです。

(個人の場合)青色申告になる

個人事業として美容院を開業している場合、申告には青色申告と白色申告の2種類があります。青色申告にしている場合は、税金を安くすることができます。

ただし、青色申告を行う場合には、帳簿の付け方に決まりがあります。簿記ができる人であれば、理解はできると思いますが、手間がかかりますし、簿記が苦手な方にとってはとっつきにくいものとなっています。

この点、税理士に依頼した場合には、青色申告を行うことができる帳簿を作ってくれます。青色申告にするだけで税金が安くなるので、これだけでも税理士に依頼する価値があると言えます。

税理士に依頼した場合のデメリット

コストがかかる

税理士も仕事としてやっているので、税理士に依頼する場合には報酬を支払う必要があります。

報酬は開業したてでも月額数万円程度の支払が必要で、さらに決算申告を行うタイミングで決算申告料(言い方は税理士によって様々です)として十数万円から数十万円を支払う必要があります。

ただし、これはメリットにも記載したように、美容師自身の時間を節約できることや、経理担当の人を雇うことを考えると、実は税理士に依頼してしまったほうが安い可能性があります。

例えば、帳簿を付ける作業を自分でやるのに毎日30分かけるのであれば、その分お店を30分長く開けているだけで売上が3千円毎日多くなるかもしれません。そうすると、営業日が20日だとしても6万円多く売り上げが上がるうえに、自分で帳簿を付けるストレスから解放されます。

美容院の規模が大きくなっても、経理担当の人を雇うよりも税理士に依頼したほうが安い可能性もあります。

自分に合わないかもしれない

税理士と付き合ってみると、どうにも自分のお願いしたことが思った通りに反映されていない場合や、そもそも人間的に合わない、ということがあり得ます。

そのような場合は、税理士と付き合わなくてはいけないということ自体がストレスになると思います。

税理士との付き合いはビジネス上必要だから行うものです。ストレスになっていることは税理士に要求してしまいましょう。そして税理士は日本に数多くいます。自分に合わないと思ったら、税理士を変更してしまえばよいです。先生などと考える必要もないです。

経営の指導はいらない

メリットで経営について助言をもらえると述べましたが、そんなもの必要ないという経営者は多いです。美容師本人は美容院の経営者であり、美容院という業務に関してのプロです。税理士の美容院経営に関する生兵法を聞いても時間の無駄というのは、ほとんどの場合正しいと思います。

ただ、税理士は経理についてはプロです。経営を行っていく上で、数字に関する部分について、経営者が必要なデータをすぐに用意できる可能性があります。経営者としての自分が判断するための情報を、経理という側から専門家としてデータを用意くれるビジネス上のお助けマンとして税理士を捉えておけばよいと思います。

上の話と同じで、税理士には自分が必要なサービスを提供してもらえればいいのです。

まとめ

税理士は美容院を経営していく中で、使えるサービスの一つと考えてしまってください。

効果があるから使う、効果がないなら他のサービスを考えるでよいと思います。

帳簿の記帳と税務申告は手間がかかるのと、税法が毎年のように変更されていることから、コストが一定程度かかったとしても、税理士に任せてしまうほうがメリットが大きいと思います。

自分でできないと思ってから依頼するというのも一つの考え方です。ただし、開業の最初こそ設備投資にかかる資金繰りや融資のための事業計画の策定といった税理士が提供できるサービスが多くあります。また、税理士に依頼してしまえば自分の手間をかけずに完了することができる、税務に関する手続きも数多くあります。

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